居住する神奈川県と川崎市と居住区の人口を調べてみた。

神奈川県の人口は、今年二月一日現在で推計九一四万五千七十六人。

川崎市は同三月一日現在で一四九万千六百二十九人。居住している幸区が同十六万三千九百五十九人。

神奈川県と川崎市に架電してわかったのは、東日本大震災以後に防災対策課が危機管理室緊急対策課へと変わっていたことだ。

神奈川県危機管理室によると、首都直下型地震への備えとして、二十の施設に帰宅困難者を受け入れることを想定し、国の防災計画に従って各施設の収容人員の二日分の飲料水と食料を常備しているとのこと。ちなみに、横浜市の人口三七二万八千二十一人(平成二十七年国勢調査)に対して、乾パンの備蓄は一六六万食との回答。

次に川崎市の危機管理室では、人口一四九万人余に対し、被災者想定十三万八千人×二食分の約二十八万食のアラビカ米を備蓄しているほか、一食分のおかゆを追加することを検討しているとの回答で、過去の調査結果に対して備蓄減となっていることに驚いた。

そして、居住している幸区の危機管理担当によると、幸区内には二十二カ所の避難所が設けられており、各施設には五十食分入りのアラビカ米二十五箱(千二百五十食)に加え、おかゆ五十食分×四箱、二十四本入飲料水ボトル×二十八箱、計三万千九百食、飲料水一万四七八四本が常備されているということだ。

以上のように、神奈川県、川崎市、幸区の「危機」に際しての取り組みを見れば一目瞭然のごとく、「被災者想定」は、あくまでも最低限の想定とみなさなければなるまい。川崎市のように、過去の備蓄量から減少したという矛盾は、政府の危機管理基準に基づいて算定されたもので、他の都道府県でも同様の事態を招いていることが想像できるのである。

その危機管理基準とは、各都道府県市区町村の自治体は、緊急事態に備えて最低三日分の飲料水と水の備蓄を各戸に呼びかけ、これを実行した前提に基づき、震災発生時に全壊した家屋に限っての被災人数を想定する、というもので、半壊や一部損壊の家屋からは緊急物資を調達できる、ということなのだが、果たして全家庭が三日分の緊急物資を常備できるのか、高齢者家庭や一人暮らしに基準を満たせるのか、という問題には向き合っていないのである。

そこで、すでに提起し、これから提案していこうという課題は「我が家の防災倉庫化計画」だ。

まず、みずから居住する県・市・区・あるいは町の人口と危機管理体制を知り絶対量の不足を認識してもらい、能動的に備蓄を行うことで、居住地を「絶対的防災拠点」とできるように努める。水、食料、医薬品のほか備品に加え、発電機を購入して防災拠点の効力を高める。町内会や消防団などを通じて近隣の居住実態を把握すると同時に最低限の備えを呼びかけて実現してもらう。緊急時必要物資のリストを作成して備蓄状況を確認する。町内会で実行したら周囲の町内会と連携して拡大し、自治体に依存しなくて済む体制を確立していく、というもので、依存型から行動へと意識を転換してもらうことを実現していきたいと思っている。

近隣の状況がわかっていれば、高齢者の一人暮らしにも注意を払うことができるほか、緊急時には地域で助けることもできるだろう。

そうした意味からも、今回の啓蒙運動が、参加した各位の行動の礎となり各自が拠点となって、緊急災害時には正義を行うことに努めてもらえれば幸いである。人々の暮らしが脅かされた「イザ」を想定し、正義に備え、実行するための運動として前進する原動力となっていくことを望みたいものである。